伝統工芸品の商品開発・普及促進支援事業

公益財団法人 東京都中小企業振興公社

商品開発プロジェクト 工房見学 結果報告

工房見学

※平成28年度の工房見学は終了致しました。

当プロジェクトに参加される製作者の方々の工房へ、工房見学を実施しました。
工房によっては複数回ご対応いただくなど、見学先の工房の皆様には多大なご協力を賜り、ありがとうございました。

<実施概要>

実施期間 平成28年5月30日~6月16日(12日間)
見学先の工房 23社
実施回数 61回(累計)
参加デザイナー 200名(累計)
実施期間 平成28年5月30日~6月16日(12日間)
見学先の工房 23社
実施回数 61回(累計)
参加デザイナー 200名(累計)

<工房見学レポート①>八重樫打刃物製作所 八重樫潤一さん

八重樫さんは江戸打刃物「宗秋(むねあき)」を名乗って四代目にあたります。
かつては都内にいくつもあった鍛冶屋という職業が、いつのまにか片手で数えるほどになってしまいました。先代であるお父様から受け継いだ秘伝の技を守りつつ、職人が満足できる刃物を作り、新しいことも取り入れて発展していきたいと日々お仕事に取り組まれています。

取り扱い刃物は、料理包丁・蕎麦包丁・中華包丁・楽器用刃物・彫刻刀・木彫刃物・皮裁ち包丁・日本カミソリ・工業用刃物など。

鋼(はがね)や地鉄(じがね)が伝統的に使用されてきた原材料で、それらを用い、鉄ノリで張り合わせる鍛造の技術で硬くかつ粘り強い刃物を作ることを得意とされています。「切れ味」にこだわったものづくりに、たくさんのオーダーが入ってきます。

<工房見学レポート②>北澤木彫所 北澤秀太さん

木彫刻の歴史は古く、平安時代には仏教の影響を受け、多くの仏像が彫られました。

その後、社寺建築の柱や欄間に装飾を施す建築彫刻が急速に発達し、調度品や身の回り品にも様々な装飾彫刻が施されるようになりました。

その技術が脈々と受け継がれ、現在でも、仏像や置物彫刻、神輿・山車等の彫刻、欄間などの社寺彫刻といった木彫刻が作られています。

北澤 秀太さんの工房にお邪魔しました。

こんなにたくさんの道具を使い分けていらっしゃるのは、驚きです。

伝統的なもの以外の北澤さんの代表作に、面があります。手にされているファイルに写っているのは、エルヴィス・プレスリーの面です。依頼を受けて製作したもので、実際にこの面を付けて英語で能が上演されました。シェークスピアの『リア王』の面なども製作されたことがあるそうです。

近年では、3Dプリンターといったようなものもありますが、仏像など“手を合わせる対象となるもの、人間の内面に訴えるもの”は、手彫りの価値を大切にしたいとのこと。そういった意味で、縁起物の可能性を追求してみたいと話されていました。

実演してくださいましたが、穏やかに話をされているときとは打って変わって、やはり迫力がありました。

<工房見学レポート③>株式会社 忠保 大越保広さん

大越さんは三代目忠保を継ぐ江戸甲冑の職人です。

端午の節句は男の子の健やかな成長を祝う古くからの伝統行事の一つで、江戸時代中期には男の子が強くたくましく育つようにとの祝として、人気のあった武将の人形を飾っていました。その後、しだいに甲冑のみを独立して飾るように変わってきました。

今日では、鎧、兜、弓、太刀、陣笠、吹流し、かがり火などを飾るようになっています。

日本の甲冑は、世界の防具と比較しても彩りが豊かで美しいのが特徴です。武士が常に権力の中枢にあったことや、特に戦乱のない江戸時代において一部の上級武士が象徴的に珍重したためであり、その時代の鍛鉄・皮革・漆工芸・金工・組紐など様々な分野の技術を駆使して製作されていました。

今日でも甲州印伝皮を使用した吹返しや漆で塗り固めた和紙小札など、天然素材の持ち味を生かした作りになっています。小さなパーツを一つ一つ作り、それを手作業で組み上げていく職人の根気と熟練の技が甲冑づくりを支えています。

<参加者の声>

●普段目にしている伝統工芸品に、目に見えない知恵や工夫があることを直に感じられて良かったです。
●現場を見ながらその都度質問することができたので、デザインするにあたって素材や加工の知識を得ることが出来ました。
●製作者の方のこだわりや現状を具体的に見えてきたことが、デザイン製作にとても役立つと思いました。
●普段は見る機会がない伝統工芸の職人技術を実際に見ることによって、デザインの視野が広がりました。

ご協力いただいた製作者の皆様、お申込みいただいたデザイナーの方々、ありがとうございました。

お問い合わせ先

(公財)東京都中小企業振興公社 城東支社
「東京手仕事」プロジェクト 商品開発事務局
〒125-0062東京都葛飾区青戸7-2-5
Tel:03-5680-4631 FAX:03-5680-0710 E-mail:craft@tokyo-kosha.or.jp